2024 年 36 巻 1 号 p. 23-36
本論は、コロナ禍中の旅行割引政策が旅行計画・実施の動機づけに与えた影響や、コロナ禍中に特徴的に現れた観光地側から「迷惑がられる」という意識および周囲の「反対」について、その有無と3年間の経年変化を明らかにすることを目的とした。結果、「Go toトラベル」の利用は旅行の動機づけとして最も高く、「県民割」、「全国旅行支援」と政策が変化するに連れ、動機づけの強さにも変化が見られた。同様に、観光地側への意識や周囲の反応にも変化が見られたが、中でも旅行割引政策の利用が強い動機づけである旅行者は、観光地に対して旅行することが「支援」となり「喜んでくれる」とポジティブな意識が見られた。