2025 年 36 巻 2 号 p. 55-60
市区町村別にみた月別の宿泊旅行動向を2か月遅れでモニタリングできるデータとして宿泊旅行統計調査がある。同調査結果より得られる指標の中で、時系列分析が可能な連続性があり代表性のある指標として、従業者10人以上の宿泊施設での客室稼働率がある。全国約200の市区町村で観察可能である。2015年4月から2019年12月までの客室稼働率の推移から市区町村別の季節変動を観察すると、4つの代表的パターンが観察される。①北海道、東北、甲信越での季節変動が明瞭なパターン、②避暑別荘地を持つ地域での季節変動に加えて特定の月での増加が著しいパターン、③西日本や温泉観光地を持つ地域での季節変動よりも月変動が大きいパターン、④季節変動は小さく、客室稼働率の高い水準が続く東京1都3県でのパターン、これら4つである。