観光研究
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論文
観光の社会化(ソーシャライジング・ツーリズム)の可能性
―長崎原爆資料館を訪問する観光客のレビューに着目して―
田原 洋樹
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2024 年 36 巻 3 号 p. 17-25

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抄録

本研究の目的は、観光客が平和貢献に寄与している実態を実証的に解明することである。パンデミック後に変化する国際情勢において観光を再定義し社会化する必要性が問われているが、その具体的方策は明らかにはなっていない。そこで、本研究では、旅行口コミサイトに投稿されたレビューをもとに、計量テキスト分析を行うことで、観光客が平和貢献を果たす実態解明を試みた。本研究から、平和貢献に寄与する観光客の特徴として、内省を誘発する観光経験、他者推奨意向の促進、国際情勢による共起パターンの変化、以上 3 つが示唆された。

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© 一般社団法人 日本観光研究学会
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