2024 年 36 巻 3 号 p. 86-94
地域を食べ物と飲み物の味覚体験を通じて経験するガストロノミーツーリズムは国際観光の成長とともにこの 30 年余に急速に発展し、場所のアイデンティティとブランディングの確立に欠かすことのできない観光開発手法として定着してきた。生活文化のひとつとして捉えられてきた食文化は、重要な遺産であることが主張され始め、UN Tourism のイニシアティブによってガストロノミーは食べ物や料理の上部概念と目されている。本研究は、観光サービスの供給者と消費者の相互関係に着目し、経営学分野におけるサービス理論を援用し、ガストロノミ―ツーリズムにおける価値共創とコミュニティの関係を検証するものである。