2025 年 37 巻 3 号 p. 76-85
本論は、過去 20 年間の日本の観光研究の特色を論ずるものである。国際的な観光学の学術雑誌と日本の観光研究誌や論文集を比較することで、本研究は、日本の観光研究に特有ないくつかの概念を特定する。それらは、観光まちづくりや交流人口、関係人口、復興ツーリズムという概念である。これらは日本の社会状況を反映した概念であり、正確に英語に翻訳することは困難である。こうした概念を用いた研究の大部分は、大規模自然災害にしばしば見舞われ、人口減少に直面している日本社会の現状や将来の方向性を示そうとする研究である。