主催: 日本観光研究学会
会議名: 日本観光研究学会全国大会
回次: 39
開催地: 大阪成蹊大学 駅前キャンパス(大阪市)
開催日: 2024/12/06 - 2024/12/08
p. 264-268
本研究は、真鶴町の「美の基準」政策が、地域景観の保全、生活環境の向上、そして地域アイデンティティの強化にどのように寄与しているかを探るものである。この政策は、日常生活の美的価値を基盤に、地域の魅力を高めることを目的としており、従来の地域振興策とは異なる特性を持つ。ゲルノート・ベーメの「雰囲気の美学」理論を基に、政策が住民の環境満足度や地域への愛着、連帯感に及ぼす影響を分析する。調査結果から、地域アイデンティティの形成と日常生活の審美化が持続可能な地域発展を支える重要な要素であり、美的価値を重視した政策がもたらす新たな知見が得られた。