日本乳癌検診学会誌
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マンモグラフィ読影講習会の精度管理の現状と改善策の検討
古妻 嘉一遠藤 登喜子岩瀬 拓士大貫 幸二永井 宏東野 英利子角田 博子大村 峯夫増田 慎三中谷 守一森本 忠興大内 憲明
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2003 年 12 巻 1 号 p. 30-37

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抄録
マンモグラフィ併用検診の精度管理には, 「良質の画像」に基づいた「読影力の向上」が大きな要因である。読影医不足解消のため, 精中委主催の読影講習会に加えて精中委共催の読影講習会を多く開催する必要があり, しかも, 共催講習会が主催講習会と精度が同じであることが必須である。大内班大阪講習会 (平成12年3月) での研究成果を基礎に, 平成14年3月末までの全30講習会 (大内班京都講習会では, 同日に初心者と経験者用の2つの講習会を実施した) 受講者1,412人を対象に調査を実施した。講習会の精度クリアは, 試験評価A+B取得率から, 講習会のランク別に設定した基準にて判定した。初期の8講習会では, 精度クリア率は88%であったが, 中期 (13年2月~13年9月) の11講習会では45%と極端に悪化した。この間, 講師に対するアンケートなども開始し, 講師のレベルアップとともに講習内容の改良を行った。その結果, 後期の11講習会ではクリア率は82%と改善した。今後も, 講習会の精度管理のためにアンケート調査を継続して実施していきたい。
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