日本乳癌検診学会誌
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教育・研修委員会の現状と課題
遠藤 登喜子岩瀬 拓士宇津野 栄大貫 幸二大村 峯夫木村 千明古妻 嘉一角田 博子寺田 央東野 英利子逸見 典子堀田 勝平森本 忠興
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2006 年 15 巻 1 号 p. 12-18

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抄録

教育・研修委員会はマンモグラフィ検診の精度向上および維持のため, マンモグラフィの読影および技術講習会, 指導者研修会, 試験, フィルムリーディング, 技術セミナーを開催, 共催講習会には, プログラム, 運営などへの助言, 教材の貸与, 講師資格者の紹介, 委員参加による質の担保を行っている。平成17年度は, 読影講習会59回, 読影グレードアップ試験4回, 指導者研修会1回, フィルムリーディング4回, 技術講習会63回, 技術グレードアップ試験10回, 技術セミナーを開催, 受講者は2005年末現在, 読影部門7,711名, 技術部門8,006名, 修了認定者は各5,963名, 5,064名で, 仮に40歳以上の女性に2年に1回, カバー率50%の検診を講習修了者のみで行っても, 1人当り約3,000例の読影・1,800名の撮影と計算され, 医師・技師とも充足してきている。
問題点には, 1) 過密な講習会による委員の時間的・精神的・体力的余裕の減少, 2) 進化し続けるマンモグラフィ技術および診断学の再教育・継続教育制度の停止, 3) 事務局機能の分散がある。委員会では, 読影部門には, 1) 5年毎の更新は必要で, 2時間程度の講義と100症例の読影および答合せを行う, 2) 評価が上がれば, 上がった評価を認定, 3) 評価は下げない, 4) 参加資格は評価B以上, 5) 5年毎の講習を受講しなかった医師はHPより削除, 6) 講師・準講師としての講習会参加の1回は自己チェック1回と同等, との提案事項を決議している。継続教育には, 二方向撮影フィルムの読影法やデジタルマンモグラフィに関する研修等があり, 検討ワーキンググループの早急な立ち上げを期待している。

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