Japanese Journal of Acute Care Surgery
Online ISSN : 2436-102X
症例報告
婦人科ロボット支援下手術後に発症したポートサイトヘルニアの1例
吉岡 隆文小寺 輝丸山 尚嗣田中 元貝沼 修夏目 俊之佐藤 やよい野手 洋雅鎌田 敏希森下 弘基内山 真理子
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2021 年 11 巻 1 号 p. 38-41

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抄録
〔要旨〕症例は70歳,女性。来院5日前に他院で婦人科ロボット支援下手術を施行され,退院となったが,腹痛・嘔吐のため当院救急外来を受診した。CT検査で腸閉塞を認め,左側腹部のポートサイトに小腸が嵌頓していた。用手還納不能のため,緊急手術を施行した。外腹斜筋膜に,10mm大の欠損と同部に嵌頓した小腸を認めた。壊死はなく,還納後筋膜を縫合閉鎖して終了した。術後経過は良好で,5日目に退院となった。ポートサイトヘルニアはまれな合併症であるが,ロボット手術件数の増加に伴い,今後増加してくると思われる。ロボット手術後の腸閉塞を診察した場合,ポートサイトヘルニアを考慮するべきである。
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© 2021 日本Acute Care Surgery 学会
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