本研究は,在宅介護における主介護者の生活習慣と精神的健康および介護負担感との関連要因について明らかにすることを目的とした.その結果,主介護者の精神的健康度は,非介護者と比較して不良な傾向にあった.生活習慣においては,食事時間が不規則で,中途覚醒や不眠があり,自由時間が少ない場合に精神的健康は不良な傾向にあった.また,定期受診をしている主介護者は抑うつ傾向にある人が多かった.さらに,要介護者のADL自立度が低く,認知症状がある場合に,主介護者の介護負担惑は高く,精神的健康は不良の傾向にあると考えられた.
以上のことから,主介護者の精神的健康を良好に保つためには,要介護者の重度化予防,主介護者の自由時間を確保し,生活習慣を整えるための支援が必要であることが示唆された.