日本在宅ケア学会誌
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総説
慢性閉塞性肺疾患在宅療養者を対象とした医療職による遠隔モニタリング支援の不安・うつと生活の質への有効性:システマティックレビューとメタアナリシス
大友 晋猪飼 やす子南 琴子亀井 智子
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2022 年 25 巻 2 号 p. 93-107

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抄録

【目的】慢性閉塞性肺疾患(COPD)在宅療養者への医療職による遠隔モニタリング支援の不安・うつと生活の質への有効性をシステマティックレビューとメタアナリシスにより評価する.

【方法】PRISMA statementに従いシステマティックレビューを行った.適格基準は①ランダム化比較試験,②COPDを40%以上含む,③医療職が遠隔モニタリングと支援を行う,④対照群は遠隔モニタリングを行わないものとし,文献を評価した.介入期間でサブグループ解析を行った.日本在宅ケア学会ガイドライン作成委員会の活動として実施した.

【結果】12研究が採択された.遮蔽化等にバイアスリスクを認めた.支援内容は看護師等による遠隔支援や療養者教育等であった.6か月以内介入群のHADS-Aの点数が有意に低かった.

【結論】COPD療養者への医療職による遠隔モニタリング支援は不安軽減への有効性が示唆されたが,エビデンスの確信は限定的である.

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© 2022 一般社団法人日本在宅ケア学会
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