日本在宅ケア学会誌
Online ISSN : 2758-9404
Print ISSN : 1346-9649
原著
高齢者の在宅ケアにおける訪問介護事業所のサービス提供責任者の役割特性:訪問介護・訪問看護・在宅介護支援センターにおける情報認識の比較から
鳥海 直美松井 妙子笠原 幸子蘇 珍伊岡田 進一白澤 政和
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2005 年 9 巻 1 号 p. 61-70

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抄録

多職種チームにおける訪問介護事業所のサービス提供責任者(介護職)の役割特性をとらえるために,高齢者の情報をどのように把握しているかについて看護職,相談職との比較によって分析した.全国の訪問介護事業所,訪問看護事業所,在宅介護支援センター各400か所を無作為に抽出して自記式郵送調査を行い,56.8%の有効回答率を得た.分析の結果,サービス提供責任者は生活行動や生活様式の個別性を他職種よりも把握しているが,ADLや医療的ケアの必要性に関する情報は看護職よりも把握している程度が低かった.また,社会資源や地域社会との関係性は相談職と同程度に把握していた.本研究結果より,サービス提供責任者と他職種の協働のあり方として,ADLに関する情報を身体機能の維持・拡大に関連づけて理解することに加えて,医療依存度の高い高齢者のケアの安全性を確保するために,必要に応じて看護職から適切な指導・助言を得ることの必要性が示された.また,高齢者の主体性が確保されるよう生活の個別性に関する情報を他職種に提供する役割や,ケアマネジメントプロセスにおけるモニタリング機能を補完する役割をになうことが示唆された.

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© 2005 一般社団法人日本在宅ケア学会
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