日本助産学会誌
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助産婦学生の分娩介助実習における学びの積み重ねについて
学生の視座に基づく学びの積み重ねのプロセス
岩木 宏子
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1996 年 10 巻 1 号 p. 36-45

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抄録

本研究の目的は, 助産婦学生が無理なく効果的に学べるような臨床の場と指導者のかかわりについて検討することにある。そのため, 今回は, 学生の視座に基づく学びの過程を明らかにする。
本研究では, 都内のA看護大学の助産課程で学ぶ7人の学生に分娩終了ごとにインタビューを行った結果, 下記の結果が得られた。
1. 学びの積み重ねの過程
学生は, 自分に不足していると意識した課題を克服しようとして学びを積み重ねていた。
2. 分娩進行の把握の学びの積み重ねの段階
1段階: 分娩進行に目が向かない。
2段階: 分娩が進行していることが察知できる。
3段階: 分娩進行の段階的変化が理解できる。
4段階: 婦を全体的に把握したうえで, 大まかな分娩進行状況が理解できる。
5段階: 産婦を全体的に把握したうえで, 特定の徴候から確実な分娩進行状況が理解できる。

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