日本助産学会誌
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異常妊娠妊婦のパートナーの役割遂行を支えるケア
新川 治子
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2003 年 17 巻 1 号 p. 25-34

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抄録
目的
異常妊娠妊婦のパートナーは, アンビバレントな心理状態にあるにもかかわらず, 経済的だけでなく, 心理的にも妊婦に対するキーパーソンの役割を取ることが期待されている。そこで彼らの役割遂行を支えるために実践されている看護ケアを明らかにすることを目的とした。
方法
半構成的な面接を広島県内の2施設で異常妊娠妊婦のケアを実践している看護者21名に実施した。そして, 272単位のパートナーの役割遂行を支える看護ケアについて内容分析を行った。
結果
看護ケアが実施される場面は, 看護者がパートナーと直接接する場面だけに限られないことが明らかになった。また, パートナーの役割遂行を支える看護ケアは,《関係づくり》,《役罰遂行能力の把握》,《適切な情報提供》,《空間的時間的配慮》,《サポーターの養成》,《任せておく》という6種類に分類できた。
結論
パートナーの役割遂行を支える看護ケアは6種類に分類できた。今後は積極的に待つ側面にも看護者の意識が向けられることが望まれる。
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