2025 年 25 巻 1 号 p. 53-63
本稿は、アニメーションが国語教科書でどのように取り上げられてきたのか、その歴史的変遷を明らかにすることを目的として、戦後から現行までの小学校・中学校・高等学校の国語教科書を調査した。抽出した29件のアニメーション題材を4つの時期に区分し、その変遷を分析した結果を報告する。国語教科書における最初のアニメーション題材は、1949年に映画単元の1つとして中学校の教科書に掲載された。その後、1980年代には映像単元の1つとして、アニメーション監督による題材が掲載されるようになり、1990年代以降はアニメーションに関連した論説文や伝記、資料が掲載され、興味・関心を喚起させる役割を持つようになった。2010年代になると、メディアの違いに着目させるアニメーション題材が登場するようになり、現在では、メディア・リテラシーの育成を目的としたアニメーション題材が掲載されている。