徹底的行動主義は、行動分析学の主題と方法論についての哲学であり、行動分析学を基礎づけるものである。近年、何人かの行動分析家たちにより、徹底的行動主義が批判的・発展的に継承され、post-Skinnerの行動主義とも呼べる動きが起きている。本論文の目的は、それらのpost-Skinnerの行動主義のなかでも、主としては実験的行動分析の分野からもたらされたそれらについて、整理された議論を提供することであった。本論文で取り上げたのは、Baumの巨視的行動主義、Rachlinの目的論的行動主義、Staddonの理論的行動主義、Timberlakeの生物学的行動主義、そしてDonahoeのもう一つの生物学的行動主義であった。まず、Skinnerの徹底的行動主義と対比させつつ、これらpost-Skinnerの行動主義の要点を説明した。続いて、それらの行動主義の間の共通点と相違点を、行動の捉え方、オペラントとレスポンデントの区別、意識経験・心的営みの扱いと心的概念の使用、行動の内的原因の扱い、プラグマティズムという論点から整理した。最後に、それぞれの行動主義が導く実験的行動分析の将来像を考察した。