2023 年 64 巻 3 号 p. 197-202
2030年までに達成するべき持続可能な開発目標(SDGs)の「飢餓をゼロに:飢餓を終わらせ,食料安全保障及び栄養改善を実現し,持続可能な農業を促進する」を達成するために,「昆虫食」の可能性が論じられている.昆虫食が注目される理由として,昆虫は栄養価が高いだけでなく,カロリーも高いことから,地球規模での飢餓を減らす可能性が示唆されている.今後の人口増加や農業環境の問題から,昆虫食は持続可能な目標達成の可能性の一つとなりえるが,現状としては,昆虫食の習慣は世界においても減少してきている.このような現状から,昆虫食が食糧問題の解決手段の一つとされるためには,まず学校教育において昆虫食について考え,そして知る活動があるべきだと考えた.そこで,本研究では,大学生を対象として,昆虫食を体験し,かつ昆虫食について考えることができる,開講科目「理科実験B」にて行われた昆虫の観察と昆虫食の体験を組み合わせた活動を行ったので報告する.