抄録
本研究は,理論と実践より項目を精選した「保育実践力スタンダード(子どもとの関わり編)」を尺度化することを目的とする。尺度作成にあたっては,養成段階にあり実習を終えた学生を対象にアンケート調査を実施し,尺度の信頼性及び妥当性の検討を行った。主成分法,プロマックス回転による探索的因子分析を実施した結果,3 因子67 項目を抽出した。さらに尺度の妥当性や信頼性を確認するため,信頼性分析や基準関連妥当性の検討を行った。その結果,「保育実践力スタンダード(子どもとの関わり編)」は,「実践に必要なコミュニケーション力」「保育を計画する力」「保育を発展的に展開する力」の3つの構成概念からなる67 項目で測定することが有効であることが示された。