抄録
今日,包括的性教育が国際的潮流だが,日本はほど遠く,子どもたちのニーズに添った性機能やSEX に関する実際的知識の教育も不足し,大学でも同様である。ポルノグラフィ的イメージから性を真面目に学ぶ行動は起こしにくい。日本は「恥の文化」があり性に特にデリケートでもある。一方,現在インターネットは特に若者の身近なメディアである。解決志向ブリーフセラピーはリップルエフェクトを重視し,最初のドミノの1 枚を倒すことに尽力する。本研究では,「性機能やSEX に関する実際的知識の学習」というドミノの最初の1 枚を倒す位置づけで,①授業では性に対して適切に向き合う態度を涵養し,②性機能やSEX に関する実際的知識についてはメディアを活用し授業外で主体的に学ぶ,という方法で大学生に授業を実施し,この方法が性教育として適切かをアンケートにより検討した。その結果,性別を問わず8 割の「よい」の回答があり,①②の両点が支持され特に②の支持が多く,本授業方法が適切だと示された。今回は授業終了時の調査であり,今後授業外で主体的な学びが行われたか確認を行った上での効果検証が必要である。