老年臨床心理学研究
Online ISSN : 2436-4568
教育老年学からみた現代の高齢者と多様な課題
堀 薫夫
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 6 巻 p. 32-39

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抄録
教育老年学は社会老年学と生涯学習をつなげる研究領域である。そこではエイジングをポジティヴにとらえる視点が重視され,この具体例としてオールド・エイジ・スタイル(=高齢者特有の芸術スタイル)があげられる。教育老年学の視点から現代の高齢者にかかわる課題としてここでは,メディカライゼーション,高齢者観の変容,性別役割分業,ひとり暮らし高齢者の増加,政治問題としてのエイジングをあげた。これらに向き合う高齢者学習支援の場としては,高齢者大学, 第三期の大学,エルダーホステル,一般市民向け学習機関をあげ,高齢者の多様性を活性化する教育老年学の方向を示唆した。
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© 2025 日本老年臨床心理学会
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