コミュニケーション障害学
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日本における言語的マイノリティ幼児の言語と社会性の発達
松井 智子須藤 美緒子
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ジャーナル オープンアクセス

2014 年 31 巻 2 号 p. 90-101

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抄録
本研究の目的は,日本在住のブラジル人就学前児童を対象に,幼少期の継承語および社会言語の2言語発達と,心の理論を中心とする社会的認知および日常的な社会的スキルの発達との関係性を明らかにすることである。実験的調査および質問紙調査を通して,①参加児の文法能力の発達の遅れが心の理論の発達の遅れと強く関連していること,②心の理論の発達の遅れが日常的な社会的スキルの未発達と関連していることが明らかになった。日常的な社会的スキルの未発達は,就学後の学校適応を困難にする要因となり得ることは広く知られている。本研究の結果は,外国人児童の就学前の言語能力の発達を促進することは,学校における学習適応のみならず,豊かな社会生活を可能にする意味でも重要であることを示唆するものである。
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© 2014 日本コミュニケーション障害学会
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