抄録
本論は,先に開催された第40 回日本コミュニケーション障害学会学術講演会シンポジウムの報告である。「成人のコミュニケーション障害における会話分析の応用可能性をめぐって」と銘打たれた本シンポジウムで筆者は,社会学,とくに会話分析研究の立場から,その基本的な考え方と応用可能性の展望について述べた。その概略は以下のとおりである。⑴会話分析は会話を通して「規範・秩序」を解明しようとする研究プログラムである。⑵その記述的研究は,「人びとの実践に即した記述」を目指しているので,応用的利用もその点を踏まえたものであるのが望ましい。⑶以上を踏まえたうえで応用的利用をともに考えていくためのサステイナブルなプラットフォームの構築が必要である。