日本外科系連合学会誌
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症例
経皮経食道胃管挿入術と経皮内視鏡的胃瘻造設術によるtwo step nutritional management planによって有効な栄養管理が可能であった摂食嚥下障害の1例
新井 賢一郎鷲澤 尚宏大嶋 陽幸金子 弘真寺本 龍生
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2007 年 32 巻 2 号 p. 153-156

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抄録
症例は92歳の男性。意識障害と下血にて入院。これらの症状は軽快したが嚥下障害および食欲低下がみられた。このため低栄養状態となり経皮内視鏡的胃瘻造設術 (以下PEGと略記) を考慮。しかし腹部CTにて胸水, 腹水の貯留がありPEGの適応がなく, かわりに経皮経食道胃管挿入術 (以下PTEGと略記) を施行。PTEGからの経管栄養と間接嚥下訓練などを進めたところ, 栄養状態は徐々に改善。しかし創部不快感から自己抜去を繰り返した。腹水の消失が確認できたためPEGへと変更した。PEGからの経管栄養と間接嚥下訓練を継続し, さらに義歯を作成したことなどから全粥きざみ食が全量摂取可能となり, quality of life (以下QOLと略記) の著しい向上が得られた。摂食嚥下障害のある高齢入院患者に対して, 摂食嚥下訓練と併行してPTEG, PEGの2種類の栄養ルートを段階的に選択するtwo step nutritional management planによって, 患者のQOLを維持し得た症例を経験したので報告する。
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© 2007 日本外科系連合学会
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