抄録
症例は60歳,男性。2005年4月18日に盲腸癌の診断で腹腔鏡下回盲部切除術を行った。術中所見としては,病変は漿膜には露出していなかったが盲腸全体が後腹膜に強固に癒着していた。腹腔鏡下に回盲部切除を行い,腹腔鏡用linear stapler 100mmを使用し,機能的端々吻合で再建した。2型,55×50mm,mod,ss,ly1,v0,n1,stage IIIaであった。2005年10月21日腸閉塞にて入院。腹部超音波検査,腹部造影CT検査,腹部MRI検査にて,右臍横5mmポート留置部に一致した腹壁腫瘤および中等量の腹水を認めた。Port site recurrence,腹膜播種再発と診断し,2005年11月9日に腹壁腫瘤摘出術を施行した。術後FOLFOX4を9クール施行し,2007年5月現在,元気に外来通院中である。早期のport site recurrenceと広範な腹膜播種が,腹腔鏡下手術と関係があると考えられた。