抄録
【目的】高度進行肝細胞癌に対するSorafenib治療の現況,早期成績を明らかにする.【方法】Sorafenibを投与した高度進行肝細胞癌62例を対象とし,投与開始から28日目を基準に継続投与不能群と継続投与群に分け比較検討した.【結果】継続投与不能群:16例(25.8%),継続投与群:46例(74.2%)であった.両群間の背景は,継続投与不能群にChild-Pugh B+C が有意に多かった.継続不能理由は,肝機能悪化が9例,食思不振と多形紅斑が2例,下痢,消化管出血,経済的要因による服用拒否がそれぞれ1例であった.継続投与群のRECIST効果判定は,CR:2例,PR:1例,SD:18例,PD:25例であった.両群の累積生存率は,継続投与不能群のMSTは91日,継続投与群は393日で,後者が有意に良好であった(p=0.0026).開始投与量別では,800mg投与群のMSTは415日,400mg投与群は308日で有意差は認めなかった.【結語】高度進行肝細胞癌に対するSorafenib治療は,初期の投与中止脱落を防ぎ,長期継続投与することで治療成績が向上する.