日本外科系連合学会誌
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症例報告
錠剤型腸管洗浄剤(ビジクリア)で腎不全を併発したと考えられる上行結腸癌の1例
菅野 雅彦福永 正氣永仮 邦彦李 慶文
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2012 年 37 巻 2 号 p. 303-308

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抄録
 錠剤型腸管洗浄剤(ビジクリア)による前処置に関連した腎不全を併発したと考えられる上行結腸癌の1例を経験したので注意の喚起も兼ねて若干の文献的考察を加え報告する.症例は腎疾患の既往のない69歳男性.上行結腸癌の診断を受け,加療目的にて入院.血液生化学検査では腎機能は正常.術前日,錠剤型腸管洗浄剤を朝から内服,午後に大腸内視鏡検査によるマーキング施行.錠剤型腸管洗浄剤投与1日後に腹腔鏡下右半結腸切除を施行.術中トラブルもなく,循環動態は安定していたが,術中より尿量が少なかった.術直後の血液検査で腎機能障害を認め,急性腎不全に対する治療を開始.錠剤型腸管洗浄剤に関連した腎不全と診断した.徐々に尿量は増加するも腎機能正常化せず.錠剤型腸管洗浄剤投与後23日に退院.退院後39カ月経過するも慢性腎不全の状態である.
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© 2012 日本外科系連合学会
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