抄録
症例は33歳男性.近医でS状結腸憩室炎の診断で入院加療した.退院後4日で腹痛が再燃し当院受診.外来で内服抗生剤を処方され経過観察となったが腹痛は持続し排尿時痛,気尿も認めたため外科紹介,緊急入院となった.尿検査で膿尿を認め,腹部CTで膀胱内に空気貯留を認めた.骨盤単純MRIで瘻孔が描出されS状結腸膀胱瘻と診断された.膀胱鏡で膀胱三角部付近に強い炎症性変化を認め瘻孔や尿管口ははっきりしなかったため一期的手術とせず,横行結腸人工肛門を造設し,6カ月後に膀胱鏡を併用して腹腔鏡下S状結腸切除,膀胱瘻孔部閉鎖術を行った.更に1カ月後人工肛門を閉鎖し,術後4カ月で再燃などを認めない.