日本外科系連合学会誌
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症例報告
出血シンチグラフィーが有用であった胃切除後吻合部出血の1例
長尾 さやか長尾 二郎斉田 芳久中村 陽一榎本 俊行片桐 美和高林 一浩大辻 絢子草地 信也
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2015 年 40 巻 1 号 p. 30-34

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抄録

胃癌術後Roux-Y再建のY吻合部出血に対し保存的加療を試みたが改善せず,通常の内視鏡検査では出血点が不明であり,出血部位の同定に消化管出血シンチグラフィーが有用であった症例を経験した.症例は60歳男性,2010年1月胃癌に対し胃全摘術,Roux-Y再建,D2郭清を施行した.第11病日に退院し第20病日より外食をするようになると同時にふらつきとタール便が出現,消化管出血を疑い第25病日再入院となる.上部・下部消化管内視鏡検査にて明らかな出血源なく,入院4日目より食事(全粥食)開始した.入院6日目,朝食後に大量の新鮮血吐下血認め意識消失,消化管シンチグラフィーにて吻合部出血が疑われたため再度上部消化管内視鏡検査施行し空腸-空腸吻合部に出血点を確認し止血を施行した.

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© 2015 日本外科系連合学会
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