日本外科系連合学会誌
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症例報告
宿便性直腸間膜内穿通症の1例
柴田 祥吾, 上田 正射, 池永 雅一, 太田 勝也, 家出 清継, 加藤 亮, 津田 雄二郎, 中島 慎介, 松山 仁, 山田 晃正
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2019 年 44 巻 1 号 p. 77-81

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抄録

症例は60歳代の女性で,既往歴に高度の便秘症がある.左下腹部痛を主訴に,当院へ救急搬送された.左下腹部に限局した圧痛を認めたが,腹膜刺激症状は認めなかった.腹部CTで結腸全体に硬便を認めた.糞便性イレウスと診断し保存的加療を開始した.翌朝,中下腹部に腹膜刺激症状が出現し,炎症所見の上昇を認めた.腹部造影CTで直腸周囲から下腸間膜動脈の分枝に沿って遊離ガスを認め,直腸穿孔の診断で緊急手術を施行した.大腸全体に亘り,硬便が充満していた.上部直腸間膜内への便貯留を認めた.術式はハルトマン手術とし,大腸内の硬便を可及的に排出した後,結腸断端をストマとした.切除標本では,上部直腸の腸間膜側に22×14mmの楕円形の穿孔を認め,腸間膜内への宿便性直腸穿通症と診断した.宿便性大腸穿孔は硬便により大腸壁が圧迫壊死に陥る比較的稀な急性腹症の一つである.今回,腸間膜内への宿便性直腸穿通症の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

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© 2019 日本外科系連合学会
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