日本外科系連合学会誌
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症例報告
診断に難渋した肝原発類上皮血管内皮腫の1例
大島 正寛, 垣内 大毅, 原 拓央
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2019 年 44 巻 1 号 p. 90-95

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抄録

症例は71歳女性.心窩部痛を主訴に受診した.CT,MRIで胆石性慢性胆囊炎とともに肝S5に径30mmの腫瘤を認めた.画像検査による確定診断が困難で,胆囊炎治療と肝腫瘤の診断を目的に腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した.肝S5は萎縮し瘢痕様であり,胆囊との間には容易に剝離可能な層が保たれていた.また胆囊の術中迅速診断で悪性所見は認めず炎症性偽腫瘍と判断し経過観察の方針とした.術後CTでは腫瘤の性状に変化を認めず,術後6カ月目に経皮的肝生検を施行し肝臓原発の類上皮血管内皮腫(epithelioid hemangioendothelioma;以下,EHEと略記)と診断され,腹腔鏡補助下肝S5亜区域切除術を施行した.肝原発のEHEの発生頻度は100万人に1人未満で,その画像所見や肉眼所見から確定診断を得ることが困難である.今回の症例も組織診を行うことで診断しえた1例であった.

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© 2019 日本外科系連合学会
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