日本外科系連合学会誌
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症例報告
感染性内頸静脈血栓症を合併した降下性壊死性縦隔炎の1例
篠田 智仁長尾 成敏田中 千弘仁田 豊生河合 雅彦國枝 克行
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2019 年 44 巻 2 号 p. 192-197

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抄録

【はじめに】降下性壊死性縦隔炎は主に上気道感染,歯性感染が進展し起こる致死性感染症である.治療に難渋することが多く以前は死亡率の高い疾患であったが近年の医療の総合的な進歩により治療成績は改善傾向にある.【症例】患者は38歳,男性.左頸部の腫脹,疼痛を主訴に近医を受診し頸部蜂窩織炎と縦隔膿瘍の診断で当院紹介となった.同日左頸部より深頸部および上縦隔のドレナージを施行した.口腔内常在菌をターゲットとした抗菌薬の投与と挿管管理下での集中治療を開始した.第7病日に施行した造影CT検査にて遺残膿瘍と左内頸静脈内の血栓を認め再度深頸部および上縦隔のドレナージ術を行った.膿瘍および血栓の消失を確認して第27病日に退院となった.【考察】感染性内頸静脈血栓症を伴った降下性壊死性縦隔炎に頸部ドレナージを含めた集学的加療により救命しえた1例を経験したため若干の文献的考察を含め報告する.

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© 2019 日本外科系連合学会
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