2019 年 44 巻 2 号 p. 231-237
症例は68歳男性,心窩部痛と全身倦怠感を主訴に他院を受診し,貧血を指摘され精査目的に当院に紹介受診された.CT検査で小腸腫瘍および腫瘍を先進部とする腸重積が疑われた.下部消化管内視鏡で回腸腫瘍が確認され,生検で平滑筋肉腫の診断を得た.手術所見では回腸末端より50cmに腸重積を伴う鶏卵大の小腸腫瘍を認めた.断端を確保し小腸腫瘍を切除し小腸端端吻合を行った.病理所見ではDesmin,αSMA陽性でKi67の発現率高値であり,小腸平滑筋肉腫の確定診断となった.術後経過は順調であり,術後28カ月無再発生存中である.