日本外科系連合学会誌
Online ISSN : 1882-9112
Print ISSN : 0385-7883
ISSN-L : 0385-7883
症例報告
胆石イレウスに対し術中内視鏡が有用であった1例
岡本 成亮佐藤 良平筋師 健早稲田 正博鈴木 哲太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 46 巻 1 号 p. 85-89

詳細
抄録

68歳女性.腹痛と嘔吐を主訴に当院を受診した.CTで小腸内に石灰化を伴う構造物があり口側腸管の拡張を認めた.胆囊十二指腸瘻も認められ,胆石イレウスの診断で入院した.保存的治療では改善せず,第3病日に手術を施行した.小腸内に嵌頓していた胆石は腸切開し摘出したが,CT上胆石を他にも複数認めており可及的に摘出する方針とした.しかし,高度肥満に加え,胆囊炎の影響で癒着が高度であり,十二指腸および胆囊の十分な観察は困難であった.そこで術中上部消化管内視鏡検査を併せて施行し腸管内より食道から空腸起始部までを観察することで,腸管内,胆囊内の胆石を全て確認し摘出した.胆石除去術後の胆石イレウスの早期再発の報告があり,初回手術時に可能な限りの胆石を除去することが望ましい.本例では術中内視鏡を併用することで食道から終末回腸までの腸管内および胆囊内の胆石を全て除去できたため報告する.

著者関連情報
© 2021 日本外科系連合学会
前の記事 次の記事
feedback
Top