日本外科系連合学会誌
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症例報告
単孔式腹腔鏡下手術で治癒しえた大網捻転症の1例
伊藤 よう子, 矢作 雅史, 亀山 哲章, 秋山 芳伸, 中西 邦昭
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2021 年 46 巻 4 号 p. 508-513

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抄録

症例は54歳男性.2日前から増悪する右下腹部痛を主訴に前医に受診し,腹部単純CT検査で急性虫垂炎が疑われ,加療目的に当院に紹介受診した.身体所見では,右下腹部に圧痛を認め,血液検査所見で中等度の炎症を認めた.当院で改めて読影したところ,明らかな虫垂を同定できず,虫垂炎としては非典型的な所見であり,保存的治療の方針で緊急入院した.入院翌日に腹部造影CT検査を施行したところ,回盲部前面に楕円形に被覆された脂肪織濃度の上昇を認め,頭側に胃大網動脈に連続する渦巻き状の血管構造を認め,大網捻転症と診断し,緊急手術の方針とした.手術は単孔式腹腔鏡下で行い,捻転した大網が回盲部と一塊となり腹壁に癒着していたため,剝離し,捻転部の大網を切除した.今回,成人の特発性大網捻転症に対して本邦で初めて単孔式腹腔鏡下手術で治癒しえた大網捻転症の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

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© 2021 日本外科系連合学会
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