日本外科系連合学会誌
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症例報告
完全内蔵逆位症を併存したデスモイド腫瘍切除後再発の1例
新 みゆき, 寺島 孝弘, 山本 孝太, 宮石 彗太
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2021 年 46 巻 4 号 p. 522-528

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抄録

症例は完全内蔵逆位症を伴う72歳の女性で,20年前に子宮摘出術の既往あり.2017年9月に,腹部膨満と食思不振が出現し,CTで52mm大の腹腔内腫瘤を認めた.PET-CT上も腫瘤に一致してSUV max 3.4の集積を認めた.未分化多形肉腫,悪性リンパ腫,線維腫などが疑われ,腹腔鏡補助下に腫瘤摘出術を施行した.腫瘍は腸間膜から発生し,空腸に浸潤していたため,空腸合併切除を施行した.病理組織学的診断は,紡錘形細胞および膠原線維束の増生を認め,空腸間膜デスモイド腫瘍であった.術後約2年に施行したCTで,腸間膜に52mm大の腫瘤を認めた.デスモイド腫瘍再発の可能性を疑い,開腹腫瘤摘出術を施行した.病理検査の結果,デスモイド腫瘍の再発であった.完全内蔵逆位症にデスモイド腫瘍が合併した症例は非常に稀であるが,完全内蔵逆位症と悪性腫瘍の合併例の報告が散見されており,悪性の性質を備えているデスモイド腫瘍と完全内蔵逆位症との関連性が示唆された.今回われわれは,完全内蔵逆位症にデスモイド腫瘍を合併した稀な1例を経験したので,文献的考察を加えて報告した.

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© 2021 日本外科系連合学会
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