日本外科系連合学会誌
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症例報告
外鼠径ヘルニアを合併した外膀胱上窩ヘルニアに対し腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)を施行した2例
武藤 靖英清水 誠仁原 仁司宮田 量平
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2024 年 49 巻 6 号 p. 532-538

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抄録

症例1は58歳,男性.左鼠径部の膨隆を主訴に当科を受診した.CT検査で内鼠径ヘルニアを疑われ腹腔鏡下ヘルニア修復術を施行した.左外膀胱上窩ヘルニアおよび左外鼠径ヘルニアと術中診断された.症例2は55歳,男性.右鼠径ヘルニアの手術歴があった.両側鼠径部の膨隆を主訴に当科を受診した.CT検査で右内鼠径ヘルニア再発と左外鼠径ヘルニアを疑われ腹腔鏡下ヘルニア修復術を施行した.右内鼠径ヘルニア再発,左外膀胱上窩ヘルニアおよび左外鼠径ヘルニアと術中診断された.左内側臍ヒダより内側にヘルニア門が位置する外膀胱上窩ヘルニアは本邦の報告例が少なく稀であり術前診断は困難である.外膀胱上窩ヘルニアは腹腔鏡下手術により,従来の前方アプローチと比較して正確な術中診断と治療が可能になった.外膀胱上窩ヘルニアは他の鼠径部ヘルニアの合併も多く,腹腔鏡下手術は確実な術中診断,治療に有用と考えられた.

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