日本外科系連合学会誌
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小児開心術におけるアプロチニンによる線溶凝固系への影響と止血効果の検討
大内 浩岡部 英男長田 信洋金子 幸裕伊藤 健二
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1996 年 21 巻 6 号 p. 941-947

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抄録
小児開心術におけるアプロチニンの凝固線溶系に対する影響および有効性について検討した。当施設で施行した15歳未満の開心術31例を以下の3群に分けた。I群 : アプロチニンを使用せず, 13例。II群 : 人工心肺プライミングに15000KIU/Kgのアプロチニンを投与し1時間毎に5000KIU/Kg追加, 8例。III群 : プライミング30000KIU/Kg投与および10000KIU/Kg/Hr追加, 10例。血小板数および凝固機能は各群に有意差を認めなかった。線溶系はプラスミノーゲンが術直後値でI群―II, III群間に有意差 (p<0.01) を認めた。α2プラスミノーゲンインヒビターは術直後直でIII群―I群, II群間 (p<0.01), 1群―II群間 (p<0.05) に有意差を認めた。術後12時間出血量はIII群と他群に有意差 (p<0.05) を認めた。今回のプロトコールによる小児開心術におけるアプロチニン投与では血小板数および凝固系に影響をおよぼさず, 線溶系は有意に抑制された。術後早期出血滅少のためにはIII群の投与量が適当と思われた。
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