日本外科系連合学会誌
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内視鏡的乳頭切開術 (EST) における切開凝固自動出力モード (エンドカット) の有用性
篠塚 望小山 勇美濃島 卓哉俵 英之上笹 直渡辺 拓自松本 隆安西 春幸許 俊鋭
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2001 年 26 巻 1 号 p. 41-44

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抄録

内視鏡的乳頭括約筋切開術 (EST) において乳頭切開における凝固と切開を自動的に繰り返す出力モード (エンドカット) を使用し, その有用性に関し検討した。エンドカットを用いたESTは従来の高周波モードを用いたESTに比し, 出血も少なく乳頭切開部の視野も良好に保たれ, 切石率も高い傾向にあった。またEST施行後の血清アミラーゼも低い傾向にあった。エンドカットは切開ナイフと組織との接触面積や切開速度などにより凝固の強さが制御されるため, 乳頭切開の途中で一気に大きな切開が生じてしまうジッパー現象は1例も生じなかった。エンドカットは出血や穿孔を防止し, より安全かつ正確にESTを施行できると思われ, 今後大いに活用されうるものと思われた。

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