日本外科系連合学会誌
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副腎手術における最近の進歩
当科における腹腔鏡下副腎摘除術8年間の検討
青木 雅信鈴木 和雄藤田 公生
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2002 年 27 巻 1 号 p. 20-23

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抄録

われわれは, 1992年2月より2001年10月までに副腎腫瘍に対し腹腔鏡下副腎摘除術を132件経験した。今回, 最近の12例を除いた2000年5月までの120件につき症例の順に従い40例ごとに3群に分類し, 手術成績, 合併症などにつき検討した。120例中6例が開放手術へ移行したが, 症例を重ねるごとに手術時間は短縮し, 出血量も減少していた。しかし, 術後回復状況は3群間で有意差は認めなかった。小さな副腎腫瘍に対する腹腔鏡下副腎摘除術は安全かつ低侵襲に行うことができるが, 6cm以上の大きな腫瘍の場合は, 手技に習熟した後も, 術中出血などに対して十分な注意が必要である。

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