日本心臓血管外科学会雑誌
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[成人心臓]
IMPELLA 5.0® による bridge to surgery で救命し得た急性僧帽弁閉鎖不全症の1例
森 佳織郷田 素彦澁谷 泰介富永 訓央町田 大輔磯松 幸尚鈴木 伸一益田 宗孝
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2019 年 48 巻 6 号 p. 392-395

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抄録

今回,急性左心不全を伴った重症僧帽弁閉鎖不全症の患者に対して,IMPELLA 5.0® による心不全治療 (bridge to surgery) を先行し,二期的に弁置換術を行い救命した1例を経験したため報告する.症例は76歳男性.呼吸困難を訴え当院に搬送され,腱索断裂による重症僧帽弁閉鎖不全症と診断された.肺うっ血による肺酸素化障害が著明で,同日IMPELLA 5.0® とVV-ECMOの装着を行った.術直後より肺うっ血の改善を認め,第3病日に僧帽弁置換術を行いIMPELLA 5.0® を離脱し,第5病日にECMOを離脱した.

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