日本心臓血管外科学会雑誌
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大動脈縮窄症に対する大動脈形成術症例の検討
深沢 学折田 博之阿部 寛政乾 清重広岡 茂樹鷲尾 正彦
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1992 年 21 巻 2 号 p. 117-121

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抄録
1986年から1990年の5年間に鎖骨下動脈フラップ術を施行した大動脈縮窄症例14例について急性期術後経過について検討した. 術前上肢-下肢圧較差は40±7mmHgに対し術後8±4mmHgと有意に改善した. 血清CPK値は術後第1病日より4,072±3,872IUと有意に高値を示し, 3病日以後漸減し, 8日目で295±292IUと正常域に復した. CPK値が4,000IU以上の高値を示した群においては, 血清クレアチニン値も2.16±1.56mg/dlと以下群 (0.70±0.55mg/dl) に比し有意に高値を示した. 肝逸脱酵素も同様であったが, これらに圧較差との相関は認められなかった. 以上のデータは術後吻合部における圧較差の改善は良好であるにも関わらず腎・肝・筋等の血流分布の一時的な低下を示すものと考えられ, 同病態を理解することは術後管理上重要と思われた.
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