日本心臓血管外科学会雑誌
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人工血管感染に対する腋窩動脈から大腿外側を経由し膝窩動脈にいたるロングバイパス術の1例
月岡 俊英山本 信一郎安田 保
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2001 年 30 巻 2 号 p. 103-105

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抄録

症例は81歳, 男性. 右下腿外側虚血性潰瘍に対し, 近医にて左総大腿動脈-右膝窩動脈交叉バイパス術が施行された. 2カ月後よりグラフト感染を認め当科を紹介された. 細菌培養では Staphylococcus aureus (MSSA) が検出された. 手術は8mm, Bionit を用い大腿外側を通した右腋窩-膝窩動脈バイパス術を施行, 感染人工血管を除去した. 鼠径部の人工血管感染に対して, 大腿外側を通した腋窩-膝窩動脈バイパスにより肢切断を回避でき良好な結果を得られた.

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