日本心臓血管外科学会雑誌
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化膿性脊椎炎を合併した感染性心内膜炎の治験例
手塚 康裕小西 宏明三澤 吉雄布施 勝生
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2002 年 31 巻 5 号 p. 353-355

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抄録
患者は53歳の男性で腰痛と呼吸困難を主訴として来院した.心エコー図検査と腰部MRI検査で感染性心内膜炎による僧帽弁閉鎖不全・化膿性脊椎炎と診断された.化膿性脊椎炎はペニシリン系抗生剤,アミノグリコシド系抗生剤投与による保存的療法により軽快したが,利尿剤などの投与によっても心不全が軽快せず僧帽弁置換術を施行した.術前の動脈血や切除弁培養で起因菌を同定することができなかったが,セフェム系抗生剤の投与を術後6週間行った.術後18ヵ月の現在脊椎炎などの再発はみられず,経過順調である.
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