日本心臓血管外科学会雑誌
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大動脈四尖弁による閉鎖不全症の1例
眞岸 克明和泉 裕一光部 啓治郎中西 啓介久保田 宏
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2003 年 32 巻 2 号 p. 83-85

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抄録
今回,われわれは,大動脈四尖弁に伴う大動脈弁閉鎖不全症の弁置換術を経験したので報告した.症例は,63歳男性で心原性ショック発症後の精査で大動脈弁閉鎖不全症の診断となり,経食道心エコーで大動脈四尖弁を認めた.手術所見では,大動脈弁左冠尖と無冠尖の間にやや小さなaccessory cuspを有する四尖弁を認めた.Hurwitzらの分類ではtype bに相当すると考えられた.手術は大動脈弁を切除し,Edward-MIRA 21mm弁で置換した.術後経過に問題なく,元気に社会復帰した.大動脈四尖弁は希な疾患であるが閉鎖不全を伴うことが多く,文献的検討を加え報告した.
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