日本食物繊維研究会誌
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青森県一般住民における年齢階級別食物繊維摂取量
吉岡 美子劉 強山田 睦雄小渡 健司工藤 悟梅田 孝菅原 和夫
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1999 年 3 巻 2 号 p. 65-72

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抄録

 青森県民栄養調査から食物繊維摂取量とそのパターンにつき分析し以下の結果を得た。1.男女とも年代が上がるにしたがい食物繊維摂取量が増加し,男性では50歳代,女性では60歳代でピークであった。最も摂取量が少なかったのは男性で20歳代,女性は15~19歳であった。また男女の食物繊維摂取量はほぼ近似していた。一方,総食物摂取重量当たりの食物繊維摂取量は,ほとんどの年代で女性が男性より有意に多く,女性が男性より食物繊維を多く含有する食品,すなわち植物性食品を摂取する傾向にあることが示唆された。2.男女とも各年代とも野菜類からの摂取割合が最も多かった。また,穀類,いも類,海草類からの摂取量は各年代で差はみられなかったが豆類,果実類,野菜類からの摂取量は加齢と共に増加する傾向にあった。3.家族数が多いほど食物繊維摂取量が少なくなり,40歳未満の若年層でその傾向が顕著であった。また,家族構成別では,単独世帯の食物繊維摂取量が最も多く,「片親と未婚の子のみ」の世帯が最も少なかった。4.食品数が多いほど食物繊維摂取量が多くなる傾向にあった。

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