歯科材料・器械
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原著
各種操作条件がアマルガム練和物の充填途次の填塞度に及ぼす影響に関する基礎的研究
小田 邦雄
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1982 年 1 巻 3 号 p. 198-212

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抄録
充填時におけるアマルガム練和物の填塞度を解明するため, 填塞度測定用充填装置を考案し, これを応用し, 基礎的研究として削片状および球状合金各 1 種を用い, 各種操作条件がアマルガム練和物の填塞度に及ぼす影響について調べた.
その結果, 次のような結論を得た.
1)充填時の圧縮回数が増加すると填塞度の変化は安定し, 一般に第75回あるいは第100回圧縮時以後でほぼ一定となった.
2)練和時間および練和物の大きさは填塞度にほとんど影響を与えなかった.
3)水銀-合金比, 充填開始時期, 充填圧, 充填器の大きさおよび窩洞-充填器の面積比は填塞度に影響を与えた.ことに球状合金はこの影響が顕著であった.
4)同一充填圧の場合, 球状合金アマルガムは削片状合金アマルガムより小さな填塞度を示した.
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© 1982 一般社団法人 日本歯科理工学会
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