歯科材料・器械
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原著
歯科用セメントに関する研究 : 第3報 クライオSEMと画像解析による修復用グラスポリアルケノエートセメントの構造について
山田 敏元平野 俊明細田 裕康
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1992 年 11 巻 2 号 p. 244-249

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抄録
3種のグラスポリアルケノエートセメント硬化物の研磨面が, -150℃に冷却した状態で試料にダメージを与えないようにクライオSEMにより観察された.次いで, セメント試料の元素分析がEDXにより行われた.得られた研磨面の反射電子組成像が画像処理装置に移され, コアとマトリックスの面積比が算出された.1.セメント研磨面はクライオSEMを用いることにより, 試料にダメージを与えることなく明瞭に観察された.2.画像処理により得られたcore対matrix比は, Fuji Ionomer Type II-Fが3:7, HY Bond Glas Ionomer-Fが3.6:6.4, Ketac-Filが4.3:5.7であった.3.EDXにより検出された元素は, Fuji Ionomer Type II-FとKetac-FilがAl, Si, Caであり, HY Bond Glas Ionomer-FがAl, Si, Sr, Caであった.
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© 1992 一般社団法人 日本歯科理工学会
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