1993 年 12 巻 2 号 p. 174-183
カプセル封入型の光硬化型グラスポリアルケノートセメントのいくつかの特性をin vitroにおいて手用練和のセメントと比較し, 詳細な検討を行い, さらにその臨床応用も試みた.
その結果, アマルガムミキサーによるセメントの機械練和では, 気泡の面積率の減少が見られ, またセメント硬化体の透明度と, コア・マトリックス比は僅かに増加した.カプセル封入型-機械練和の光硬化型グラスポリアルケノートセメントは, 練和において気泡率が減少するため, 透明感が増加した.このため, より良い色調の適合性を得るためにセメントのシェードに若干の改良が必要であることが示唆された.