歯科材料・器械
Online ISSN : 2188-4188
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原著
歯科用アマルガムのCarvabilityに関する研究
田辺 直紀
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1983 年 2 巻 1 号 p. 18-44

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抄録
 アマルガム歯冠修復時のカービング難易性を, 材料の物理的性状の変化から求めるため, 表面性測定機を用いてカービングを行ない, これを数値化した.数値化には, 振動数, カービング力, カービング粗さの3変数を用い, 練和開始から2分〜24時間の経時変化を求めた.さらにカービング針の侵入度を測定し, カービング力との相関を求めた.操作要因の影響については, 水銀-合金比, 練和時間, 充填圧の3要因について, 実験計画法にもとづきL27(313)直交表を用いて, 上記3変数の検討を行なった.
 その結果, カーバビリティは3変数により数値化され, 製品ごとの特性を示した.特にカービングの不安定時期が存在し, 球状型合金アマルガムでは, 10分以後にカービングを開始することが好ましいことが認められた.さらに, カービング針の侵入度は, カービング力と正の相関を示し, 操作要因の影響は, 削片型に著しいことが認められた.
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© 1983 一般社団法人 日本歯科理工学会
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