抄録
前報で報告した画像解析システム応用の一例として, アマルガメーターの練和効率について研究した.アマルガム合金粉末と粘土とを, 6種類のカプセル振動型アマルガメーターにより2〜120秒間混和して, 練和時間の異なる試験体を作製した.この混和物の二分割断面を, 実体顕微鏡下にCCDビデオカメラにより撮影し, 画像解析システムによってデジタル画像化した.そしてさらにこの画像にフィルタリング処理と輝度変換処理を行ない, 混和時間に応じた合金粉末の混入程度を, 二分割断面の合金粉末含有面積率を求めて比較した.その結果, パーソナル画像解析システムを用いた混和物断面像の画像処理および画像計測により, 再現性のあるデータが得られ, これにもとづき各種アマルガメーターの練和効率を比較したところ, 振動数以外にも練和効率に影響を与える因子があることが示唆された.